農業の常識?
2025年新年のご挨拶 明けましておめでとうございます。昨年は、農業を含むさまざまな分野で、自分が「当たり前」「常識」と思っていたことが大きく揺らぎ、新たな視点を得る年でした。本文では、特に農業に関する話題に絞って、昨年を振り返りながら考察したいと思います。 文明の発展は産業革命以降、目を見張るものがありました。人類は知見を活かし、石炭や石油を使用し、不可能だと思われた事を現実にしてきたのです。農業の世界でも、化成肥料や農薬、除草剤などの技術で、主要な農業生産のパラダイムシフトを引き起こしました。特に「緑の革命」と呼ばれたらしいですが、非効率な従来の農業を捨てより科学的な手法を用いる事で農業の生産性を上げて、世界中の飢餓をある程度救ったのは事実でしょう。 しかし、これらの技術は地球環境への影響を考えると問題な点も多く、地球環境問題は急速に表面化しています。特に地球温暖化が大きな対象となっています。実は農業こそ環境破壊の元凶だと言われているのも最近の事実です。時代とともに今までの常識であった事柄から常にパラダイムシフトを起こし、もっといい未来を創造するべき時が来ています。 化成肥料と環境への影響 たとえば化成肥料は、ハーバーボッシュ法(ダイナマイトを製造する工程と同じ)という大量のエネルギーを要する制造法を通じて生産されます。これにより間接的にCO₂が大気中に放出され、また、土壌に散布された化成肥料が、過剰な窒素を 一酸化二窒素(N₂O) という有毒ガスの形態で放出されることが分かっています。 N₂O はCO ₂ よりも温暖化に与える影響が300倍高いと言われています。 また、国際研究プロジェクト 「 グローバル・カーボン・プロジェクト(GCP) ※ 」 は、一酸化二窒素(N 2 O)の主要な発生源と吸収源を詳細に網羅した世界のN 2 O収支「世界の一酸化二窒素(N 2 O)収支2024」を公表しました。今回の報告では、最近40年間(1980年から2020年)において、世界の人為的N 2 O排出総量は約40%増加し、最も主要な人為排出源は農業活動であることが示されました。 <温室効果ガス> 出典) 温室効果ガスインベントリオフィス <一酸化二窒素ガスの生成> ...