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2011年9月15日木曜日

モジュール標準バス規格の変遷

あるお客様への提案として整理した資料の一部です。
競合他社さんに負け、注文は、いただけなかったのですが、結構時間を割いて力を入れて調べたdataなので、温存するのは、もったいなく、ここにもう少し肉付けして公開する事にいたしました。標準バス規格の変遷としては、過去いろいろな雑誌、書籍等でいくども紹介されてはいます。ざっとどんなものがあったかというごく初歩的な解説で、現状の動向を知る上のまとめとして何かのご参考になればと思います。詳細については、ぜひ巷に溢れる専門書やネット上の資料を参照してください。

大きく分類すると以下の3つ 
1.非同期バス規格
マルチバス、VME、VXI、ISA、(PC98)
.同期バス規格
PCI、コンパクトPCI、PCI-express
3.COMモジュール     

COM-expressETXexpress、Core-express


1.非同期バス規格 
マイクロコンピュータの黎明期、まだまだCPUのパフォーマンスが低く、マルチCPUをサポート。バスを電流でドライブしていた非同期バス、全てバスは、抵抗でターミネーション、244/245というTTLでドライブしてました。
<マルチバス> (インテルによって提唱されたX86向けの非同期バス)
私が、かつていた某鉄鋼メーカーも、大昔マルチバスボードを社内標準化、プロセスコントローラとして大量に導入していました。しかし、今は、もうこれを見る事もなくなっています。まだ使っているのでしょうか?もう無いでしょうね。 
VME> (モトローラ)
モトローラがVERSAバスをもとにEurocard 規格の信頼性の高いDINコネクタをベースにまとめた
68000CPUベースのバス。バックプレーンシステムとして歴史は古く、マルチバスとはちがって今でも、VME64として進化、使用しているところはあります。エッジコネクタでは、なく高信頼性のコネクタで勘合されますので、かなり重厚長大なシステムで長期に渡って使用されている。

2.同期バス規格
デジタル回路、時代は同期回路に変遷。  <PCI> (INTEL)  
ASICから直接のドライブを基本としドライバーICレスのバスとしてコスト的にもスペース的にも有利。PCIバス規格は、同期バス、更にP&Pの導入で、ISAバスに変りパソコンの拡張バスとして不動の地位を築きました。組み込み用としても、パソコンで開発された安価なソフト資産、ハード資産をそのまま流用できるというのが最大の武器。 

Compact-PCI> 
組み込み産業用分野で、ローコストのPCIデバイスを有効に使うための規格、バス接続は、VMEを同様のDINコネクタを用いて高品質を維持できる。これが、どれくらいの市場があったのか私はよくわかりません。 
PCI-express>
PCIバスをシリアル伝送化


3.COMモジュール
これは、正確には、バス規格ではないですが、近年の大規模ASIC化に伴い、CPU及び周辺チップセットに殆ど必要なIOデバイスがオンチップ化。バスはASIC内または、ASIC間接続となり、低消費電力、コンパクト化が進むと、1ボードでパソコン機能を搭載できるようになりました。高速な厳しい信号部分で比較的設計の難易度が高いところを1ボード化する事で、COMモジュールの登場となります。後は、比較的周波数の低いIOのキャリアボードをカスタム設計する事で少量多品種を実現します。  
PC/104 → PCI-104  → PCI/104-Express>  (90.17*95.89)
かなりな昔から存在する規格ですが、これも現在では、進化しているようです。
COM-express>  basic(125*95) extended(155*100) 
ここ4,5年前から出された規格で採用が増えてきている。もっと小さいフォームファクターを要求される場合は以下もある。
ETXexpress>
     Compact(95*95)   ultra(55*84) 
<Core-express>  
  (58*65)
<Q7>

「補足」
この他にも、産業用で用いられてきておりますバス規格は、たくさんあります。
詳細は、他のサイトで調査いただきますようお願いいたします。
参考URL
-> 標準バス規格
-> PICMG-japan

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